「内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下広汎子宮全摘術の長期追跡前向き観察研究」についてのご説明

当院にて先進医療B試験「内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下広汎子宮全摘術」に参加された患者さんおよびご家族が本試験に参加されて亡くなられた方へ

当院では、先進医療Bによる多施設臨床試験「内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下広汎子宮全摘術(以下、ロボット試験)」に参加し、2016年7月から2019年7月まで子宮頸がんの患者様に参加して頂きました。ロボット試験において、内視鏡下手術用ロボットを用いた手術は、術中の出血量が少なく治療ができることが明らかになり、その結果を厚労省に報告することができました。ご参加、ありがとうございました。

 ロボット試験に参加されました患者様の長期の経過を確認するため、現在、「内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下広汎子宮全摘術の長期追跡前向き観察研究(以下、追跡研究)」を実施中です。外来を受診されましたら、この追跡研究に参加して頂けないか、説明文書を用いてご説明し、ご了解を得た患者様には文書による同意を得て、追跡調査を行っております。しかし、種々の理由にて受診して頂くことができず、ご説明をして同意を得ることができない患者様もおられます。上記のロボット試験の治療成績の正確な把握には、なるべくたくさんの患者様の情報を把握することが重要です。

 そこで、2024年9月30日の時点において、ロボット手術に参加されたものの追跡研究の説明ができなかった患者様については、このお知らせをもって説明に代えさせていただきます。対象となる患者様および参加された患者様のご家族におかれましては、研究趣旨・方法をご理解いただきますようお願い申し上げます。

患者様またはご家族の術後のカルテ情報の利用に同意されない場合は、以下の研究問い合わせ先に御連絡頂きたいと思います。

研究課題

「内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下広汎子宮全摘術の長期追跡前向き観察研究」
東京医科大学 倫理委員会審査番号:2023-T0051 

[研究機関名及び本学の研究責任者氏名]

研究代表者:東京国際大堀病院 婦人科 井坂惠一

〒181-0013 東京都三鷹市下連雀4-8-40
TEL 0422-47-1000

[共同研究機関/機関長名/研究責任者]

東京医科大学病院    山本謙吾      産科・婦人科   伊東宏絵

京都大学医学部附属病院 髙折晃史      産科婦人科       万代昌紀

弘前大学医学部附属病院 袴田健一      産科婦人科       横山良仁

近畿大学病院      東田有智      産婦人科      松村謙臣

島根大学医学部附属病院 椎名浩昭      産科婦人科    京 哲

静岡県立総合病院    院長代行 井上達秀  産婦人科     小阪謙三

横浜市立大学附属病院  遠藤 格      産婦人科     宮城悦子

鹿児島大学病院     坂本泰二      産科・婦人科   小林裕明

昭和大学病院      相良博典      産婦人科     松本光司

豊橋市民病院      浦野文博      産婦人科     梅村康太

[研究組織の役割]

資料等を提供する共同研究機関:東京医科大学病院および各参加共同研究機関

資料などを保存する機関:有限会社メディカル・リサーチ・サポート

研究対象者からの問い合わせ窓口:本研究に関する研究対象者からの問い合わせは、下記研究事務局にて、電話、郵便のいずれかの方法で受け取り対応します。

研究事務局

東京国際大堀病院 婦人科
〒181-0013 東京都三鷹市下連雀4-8-40
TEL:0422-47-1000 FAX:0422-46-8214
E-mail:isaka@ohori-hosp.jp

[研究期間]

各機関の実施許可から2025年9月30日まで

[対象となる方]

先進医療B試験「内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下広汎子宮全摘術(ロボット手術)」に参加された患者様

[研究概要・意義・目的]

手術支援ロボットは、腹腔鏡下に行う手術ですが、術者は従来の腹腔鏡手術と異なり「自然な奥行き感が得られる三次元による立体的で正確な画像」を見ながら手術することができます。また、手ブレ防止機能と術者の思った通り自由に曲がる多関節鉗子で、腹腔内の複雑で細やかな手術手技ができます。このため、従来の腹腔鏡手術よりも安全かつ体の負担がすくない手術が行える可能性があります。このメリットにより、ロボット支援広汎子宮全摘出術は術中の大量出血、術後の合併症などのリスクを開腹広汎子宮全摘出術よりも低くして、かつ従来の腹腔鏡手術の技術的問題を改善したより安全で正確な、体の負担が少ない治療となる可能性があり、先進医療制度の承認のもとで新しいロボット支援広汎子宮全摘出術が行われ、想定通り、手術中の出血量は少なくすることができました。手術をする前に同意を頂いた書類では、手術5年後までの経過を追跡することに同意を頂きましたが、出血量は少ないことが明らかになりましたので、ひとまず、手術前に同意を頂きました試験は終了し、結果を厚生労働省に報告することになりました。しかし、これからも引き続き厳重な経過観察をして治療後の長期成績を明らかにすることも重要と考えますので、追跡研究を行うことにしました。

[研究の方法]

先進医療制度に基づきロボット支援広汎子宮全摘出術に同意をし、da Vinciサージカルシステムを使ってロボット支援広汎子宮全摘出術を受けられた子宮頸癌の患者様を対象として、退院後の外来で定期的な観察・検査を行い、治療後5年間の追跡調査を保険診療内で行われたカルテデータを用います。また、最近の研究では腹腔鏡下広汎子宮全摘術(ロボット手術は15.6%含まれる)と予後との関連性が指摘されています。これを踏まえ、本研究における術中の子宮マニピュレーター使用の有無についてカルテから再調査します。

[個人情報の保護]

この研究に関わって収集される情報・データ等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。

本研究ではカルテから得られたデータについて、医療機関内で、コード化(誰の情報か容易にわからないよう氏名や住所などを削除して新しい符号をつけること)してデータセンターを担当する有限会社メディカル・リサーチ・サポートに送付します。お名前と符号については各参加医療機関の研究責任者により厳重に保管され外部には出ません。

★この研究のためにご自分または亡くなられたご家族のデータを使用してほしくない場合

データ利用に同意されない場合には、上記の研究事務局へ2024年9月30日までに御連絡をお願い致します。ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせて頂きます。ご連絡を頂いた場合は研究への利用はいたしません。

[研究の成果]

研究結果は、個人が特定出来ない形式で学会や論文等で発表されます。収集したデータは厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。ご不明な点がありましたら主治医または研究事務局へお尋ねください。

[研究に関する費用]

本追跡研究は、“da Vinciサージカルシステム”の製造元であるインテュイティブサージカル合同会社より、研究支援としてデータマネジメント、中央モニタリング、統計解析、総括報告書作成にかかる費用への資金提供を受けますが、インテュイティブサージカル合同会社は本研究の立案、実施、データ管理および統計解析には関与しません。

[お問い合わせ先]

医療機関: 島根大学医学部附属病院
住所: 〒693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1 担当者名:京  哲
連絡先:_0853-23-2111

研究代表者/連絡先

東京国際大堀病院 婦人科 井坂惠一
〒181-0013 東京都三鷹市下連雀4-8-40
TEL 0422-47-1000

遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)に対する 診療体制
産後ケア外来
女性ヘルスケア外来

島根大学産科婦人科学教室における研究・調査に関する情報

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