母体搬送における治療的子宮頸管縫縮術の有用性に関する検討
研究実施のお知らせ
2022年2月10日 ver.1.0
研究課題名
母体搬送における治療的子宮頸管縫縮術の有用性に関する検討
研究の対象となる方
2008年1月から2021年5月までに島根大学医学部附属病院、島根県立中央病院に母体搬送された妊婦さんで、妊娠20週から25週かつ胎胞膨隆症例および25mm以下の頸管短縮症の方。
研究の目的・意義
早産は約5-10%の妊婦さんに起こる疾患です。特に28週未満の超早産は新生児死亡や、高度な後遺症を残すこともあり、予防すべき病態です。切迫早産のうち子宮頸管短縮(≦25mm)および胎胞膨隆症例は早産のハイリスクグループで、こういった方々に対して子宮頸管縫縮術を行うことが選択肢の一つですが、手術の難易度が高く、前期破水や陣痛発来につながることもあるため一般的な治療とはいいがたいのが現状です。このため手術に対しての見解が一定ではありません。本研究は、母体搬送(きわめて早産のリスクが高く高次機能病院に搬送される症例)される切迫早産の中でも極めて重篤な方に対して子宮頸管縮術が有用であるかという検討を行うことで今後の治療方針に一定の見解を与えることができることを期待しています。
研究の方法
上記対象の方のカルテから収集した母子情報を調査します。
調査項目は下記の通りです。
- 母体年齢
- 母体搬送時週数
- 母体の胎胞膨隆の有無
- 母体の頸管長
- 母体のCRP
- 母体の抗生剤使用の有無
- 母体の子宮頸管縫縮術の有無
- 分娩週数
- 母体の入院日数
- 児の出生体重
- 児のApgar score 1分値
- 児のApgar score 5分値
- 児の臍帯血 血ガスpH
- 児の入院日数
診療情報体など、この研究に関するデータは、個人を特定できないように記号化した番号により管理します。あなたの個人情報を個人が特定できる形で使用することはありません。個人的な結果についてお知らせすることもありません。情報等は、当該研究の終了日から5年を経過した日、または当該研究の結果の最終の公表にされた日から3年を経過した日のいずれか遅い日までを保管期間とします。さらに匿名化された情報等について対応表を保有する場合には、対応表についても試料及び情報等と同様とします。島根県立中央病院で得られる情報は研究者が在院して収集します。また持ち出す際には対応表を用いて匿名化します。保管期間に関しては島根大学と同様です。この研究が適切に行われているかどうかを第三者の立場で確認するために、当院の医学研究倫理委員会の委員もしくは医学部長、病院長が指名した者があなたのカルテやその他の診療記録などを拝見することがあります。このような場合でも、担当者には守秘義務があり、あなたの個人情報は守られます。
この研究に参加することにより期待される利益と不利益
この研究において、母体搬送時の胎胞膨隆症例に対する子宮頸管縫縮術の有用性を明らかすることができます。あなた個人に対する利益は、すぐにはありません。この研究では、カルテに残された情報を分析するためあなたに新たな負担がかかることはありません。
研究の期間
2022年3月から2022年7月15日まで
研究組織
この研究は島根大学医学部産科婦人科学講座が行います。
研究責任者(研究で利用する情報の管理責任者):
島根大学医学部産科婦人科学教室
講師 皆本敏子
〒693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1
電話:0853-20-2269
提供機関
島根県立中央病院 産婦人科 栗岡裕子
情報の利用停止
ご自身の情報をこの研究に利用してほしくない場合には、ご本人または代理人の方からお申し出いただければ利用を停止することができます。
なお、利用停止のお申し出は、2022年6月30日までにお願いいたします。それ以降は解析・結果の公表を行うため、情報の一部を削除することができず、ご要望に沿えないことがあります。
相談・連絡先
この研究について、詳しいことをお知りになりたい方、ご自身の情報を研究に利用してほしくない方、その他ご質問のある方は次の担当者にご連絡ください。
研究責任者:
島根大学医学部産科婦人科学講座 皆本敏子
〒693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1
電話 0853-20-2269 FAX 0853-20-2264