子宮頸癌のロボット手術を先進医療として開始します。

2016年08月19日

当院ではH27年7月より子宮頸癌(けいがん)に対するロボット(ダヴィンチ)手術を臨床研究として開始しておりましたが、このたび厚生労働省が定める先進医療に認定されました。H28年7月の時点では、当大学を含む3施設が認定施設となっております。

先進医療の手術費用は自己負担となりますが、それ以外の診療にかかる費用(入院費や検査、投薬など)は健康保険の対象となります。従来は全て自費診療で行われていたので患者様の自己負担が大幅に減り、また先進医療特約のついた保険に入られている患者さんは手術費用もカバーされ、さらに負担が減ります。

ロボット手術の最大の利点は、腹腔鏡手術に比べ、より精密な操作が骨盤底の深いところでも可能となることです。これにより手術の根治性が高まり、出血量もさらに減少することが期待されます。開腹では500-1000ccの出血量が当たり前の子宮頚癌手術において、ロボット手術では100cc以下で完遂することも可能となりました。

当院では腹腔鏡下の子宮頚癌手術に関しても先進医療認定施設となっており、ロボット手術と腹腔鏡下手術の双方で先進医療を取得している我が国唯一の大学病院であります。この利点を最大限に生かし、腹腔鏡とロボット手術を使い分ける方向性を提唱してゆきたいと考えております。

当院では今後も患者様目線で、からだにやさしい子宮癌治療を推進してゆく所存です。低侵襲子宮頚癌手術を希望される患者様がおられましたら遠慮なく御相談下さい。

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